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マスターはそう言うと、手を高々と上げて指を鳴らす。すると、マスターの背後から、無数のナイフがボク達目掛けて飛んできた。
「君達の動向は、アンドロイドを通して見ていた。悪いが、私の邪魔をするなら消えてもらう」
「っ……!聖夜さん!」
「ああ。止めるぞ!」
ボクは頷き、『加速』でナイフを躱していく。そのままマスターに突っ込んで、鋭く蹴りを入れようとした。でも……。
「……甘いな」
マスターはボクの蹴りを躱し、ボクに電流を放った。
「ぐぁっ……!」
電流が炸裂し、ボクはその場に倒れ込む。
「何でだ……あなたのアビリティは、『未来予知』なはずなのに……。」
「9号機……ここがどこか忘れたのかい?EDENは、私の庭だよ。どうすれば人を攻撃できるのか……私は熟知している」
マスターはそう言って、手の中に剣を生み出した。
「君は、自分の使命を果たせなかったね」
マスターが、剣を持ってボクに近寄ってくる。
「全く……こんな不良品を生み出してしまうなんて、私もまだまだだ」
……違う。ボクは、マスターの本当の使命を果たすためにここへ来たのに……!
「不良品は、破壊しなくては」
こんな所で終われないのに……。
「さよなら、9号機」
剣が振り下ろされようとした、その時。
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