15歳の私へ

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15歳の私へ

死を考え向き合って心の病になった十代の頃の自分へ。 真正面から向き合わなくていい。知らないことは知らないままでいい。分からないことは分からないと捨ててもいい。 無知を恥じなくていい。そのままでいていい。 ゆっくりと人は人生を送るその時間の中で無知では無くなっていくから。 急がないで。 なにごとも全力を出し切って力果てるまで突き詰めて頑張ること。 それだけが努力ではないから。 ゆっくりとゆっくりとその時を生きて下さい。 ただね 笑顔 でいて欲しかったな。 思い出の中の記憶の中のあなたは、いつも俯いて手首から涙を流して、誰かに理解されたくて、でも何故か理解してくれようと近づいた人みんなに向けて言葉や態度の鋭く尖った槍の先端を突きつけていましたね。 そして1人になって 声を殺して溢れた感情をノートに綴り、そのノートを破いて捨てる。 友達家族を完全に鬱陶しがり、全てから孤立していく。 あなたは全てを憎んでいる姿ばかり。 もっと楽に楽に生きてよかったんだよ。 泣いて過ごすより笑っていて欲しかった。 20歳を迎えられた私より。
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