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ピピッ。
検査完了を告げる音が鳴った。
理山信児はゴーグルのような形状をしている視力検査機をはずして、スマホに送られてきたデータを確認した。
結果良好。
視力は前回から低下する事もなく、疲労や炎症といった症状もみられなかった。
「理山、どうだったー?」
近くにいたクラスメートの牧野操が聞いてきた。
「先月と変わりなしだよ。牧野君は?」
「僕落ちちゃった」
操はツンと唇をとがらせた。
「どうしてかなぁ、疲れた時にはちゃんとケアしてるし、早寝早起もしてるのになぁ」
でも先生が来る日は別だけど……と心の中でつぶやく。
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