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〜太平洋海戦〜
見上げる空は、異次元空間から現れた数千の敵編隊で埋め尽くされ、北側の海上にも、新たな大型戦艦が出現した。
「弾薬補給と給油を急げ!」
猛スピードでこなしている隊員達。
(間に合わないか…)
「燃料はいい、弾薬の補給に集中を!」
「ロビン❗️」
「ルイス、まだひと暴れはできる。給油中に攻撃を受けたら、最悪だ」
言ってる側から、爆炎が上がる。
「ドドーン💥ドドーン💥」
中国東海艦隊の長春が、炎上した。
「爆撃機か!まずいな…」
「全機発艦❗️飛べるうちに飛び立つんだ」
中国、ロシアも同じ判断を下していた。
「艦長!敵艦にロックされました!敵機も降下態勢です!」
回避しながらの発艦はできない。
(これまでか…)
次の奇跡は、北から、そして海底から訪れた。
「ヅドッドーン💥💥ドドーン💥」
敵ミサイル艦から爆炎が上がり、ロックが解除された。
「バババババ❗️バシュン、ババシュン❗️」
「ドーン💥ババーン💥💥」
降下を始めた敵戦闘機の横から、沢山の見慣れた戦闘機の編隊が現れ、次々と撃墜して行く。
「同志们,我让你们久等了❗️」
敵が太平洋に現れると知った時点で、金大統領は、中国北海艦隊に緊急出動をさせていた。
「Прибытие российского Северного флота❗️」
「Точно подводный флот прибыл❗️」
クレール大統領も、決断は早かった。
中国北海艦隊の動きを知り、あらかじめベーリング海で待機させていた、北方艦隊を出動させ、更にはウラジオストク基地から、主力の大潜水艦隊をも、向かわせたのであった。
海底の潜水艦についての知識は、プレアデスには皆無であり、攻撃する術もない。
次々と海底からの攻撃で、沈む敵艦隊。
数百機の援軍に意表を突かれ、混乱する敵編隊。
「中国、ロシアもやるじゃないか。よし、一気に叩き潰そう❗️」
ロビンの声に、隊の士気が上がる。
日本からの海上自衛隊は、沈没した艦や、脱出したパイロットの救護役に徹する。
今まさに、日本、アメリカ、ロシア、中国の全勢力が結集していた。
〜外層圏〜
時空の捻れた巡り合わせ。
時間の領域を超えた運命。
今この時空で対立した両者。
ラブにとっては、かつて父が統べる大銀河帝国と共に破滅したはずの、宿敵プレアデスとの遭遇。
ヴァラント将軍にとっては、プレアデスに寝返り、破滅させたはずの帝国の生存者との遭遇。
破滅の際に、その秘密を知った惑星ステパールのミルヴァ・クラウス皇女。
その彼女が送った使者、ジュビムを追って辿り着いた生命の星、地球。
壮大で複雑な時を経て、その2つの運命が、今ここで交錯したのである。
「帝国の生存者、それも王位継承者が、こんなところに隠れていたとは、驚いたよ。今こそ、滅びの時、時滅トリノ砲充填❗️」
発射装置が高出力に光り輝く。
「コスモシールド最大出力❗️」
さっきはジュビムの加勢で耐えられたが、今回は、無傷では済まない事は分かっている。
しかし、避ければ太平洋で戦う仲間達が全滅してしまう。
マシンに、自らのコスモエネルギーを全放射する他に、道はない。
覚悟を決めたその時。
「それやったら、終わりよラブ」
声と同時に、目の前の異次元空間から、一体の戦闘型アーマー(人型ロボ)が現れた。
「ここは私に任せて!」
「凛❗️」
「…って、アイ、どうやんの💦」
「凛様のイメージで、双剣を抜いてクロスさせてください」
自分の意識に集中し、アーマーの腰にあるグリップを握り取る。
「フンッ❗️」
気を高め集中した。
「ビシュン!」
赤紫の双剣が現れた。
(なるほど…分かった!)
「撃てー❗️」
「ヴォーウォン…」
最大出力のみえないビーム砲が放たれた。
「凛様、ラブ機のコスモシールドにリンクさせて、シールドを!」
なぜ分かるのかは分からない。
しかし、体と心が自然に動いた。
「ハイパー♾シールド❗️」
片脚を一歩踏み出し、紫色の双剣を、コスモシールド内でクロスさせた。
「パァシーン…ビユン❗️」
巨大な光の盾が現れ、アーマーのエンブレムが輝く。
それを見えないビーム砲が直撃した。
「ズビューン…ンンンンン」
吹き飛ばされそうな圧を、懸命に堪える凛。
「クッソーッ❗️」
凛がキレた。
「包力リバース、反射、イッケェー❗️❗️」
光の盾を、渾身の力で押し返した。
盾に遮られ、ループしていたエネルギーが、放たれた場所へと戻っていく。
数十倍の威力となって。
「な、何だと⁉️時空シールド放射❗️」
最大出力のエネルギーを放出した後で、シールド展開が遅れる。
「ドヴァッ…ヅッドウンッ❗️」
艦首が破壊され、3つの砲台が消し飛ぶ。
艦内を何筋かの光の矢が貫き、至る箇所で爆発が起きる。
「ラブ、今だ艦の中へ!」
左に、ラブ機と似た黒い機体がいた。
「ティーク!了解!」
「凛、ありがとう。空戦体型にトランスフォームして、下の奴らを片付けて!」
「收到!…って、アイ〜💦」
空いた穴から、艦の中へと機を進め、宇宙戦闘用パーツを装着し、途中で飛び降りた3人。
ラブはティークのスパイアイを頼りに艦橋を目指し、T2は監視衛星のスキャンデータを基に、アイの案内で動力部を目指した。
プレアデス星人との激しい肉弾戦が始まった。
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