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あなたの唇がそっと僕のまぶたに落ちてきて、だから僕はもう、目を閉じることしかできなくなる。
いつもあなたは僕を喋らせる天才で、そして黙らせる天才だよね。
そんな昨夜の出来事を思い出しながらシャワーを浴びて寝室に戻ったら、思いがけずあなたが眠っていた。
僕より先に眠るなんて珍しい。めったにない機会だから少し離れた椅子に腰かけて、あなたを眺める。
たぶんすごく疲れてたんだよね。それなのに帰ってきてすぐに、僕に会いにきてくれてありがとう。
そんな言えなかった言葉を胸の中でつぶやいてみる。それにたぶん……僕がさらに疲れさせてしまったよね。ふふ。それはほんとうにごめんね。
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