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「していいの?」
「うん…」
半分以上残っているビールを目の端で捉えながらも、俺は飛鳥に唇を重ねていた。
「んっ…」
焦っているのだと思った。
多分、飛鳥は朝倉さんに好意を持っている。朝倉さんだってそうだろう。
俺が引けばすぐにでも付き合うであろうことは想像に難くない。
と、同時に嫉妬心が溢れ出す。
“練習”と言った飛鳥の目には朝倉さんしか映っていない。それがどうしても、
「ムカつく、」
「…え?…」
唇を離すと、彼女の唾液で光る唇に親指を這わせた。
と、同じタイミングでテーブルの上に置かれた飛鳥のスマートフォンが振動した。
電話ではないようだが、ディスプレイに表示された名前を見てしまった。
飛鳥もスマートフォンのディスプレイに目をやる。
「あ、…」
朝倉さんの名前が表示されている。
「…きゃ―っ、んん、」
小さく声を上げる彼女の肩を掴み強引にキスをしていた。
ここまで来ると止めることは不可能だった。呼吸を乱す彼女から顔を離すと手首を掴んで無理に立たせた。そのまま彼女を抱き上げて寝室へ移動した。
「椎名君…」
初々しい反応は俺の中の欲を煽る。
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