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「オマエのここ、タイトすぎてオレにはちっとも気持ちよくないんだ。だからせめてオマエのオケケ抜いて楽しませてもらうぜ」
そう言いながらこの男は自分の芸術的センスに背く毛を一本一本抜いているようだ。その度に、「あっ!」とか「うっ!」とか「イタ!」とか尖った悲鳴が聞こえる。
「それにしても成沢ってヤツ、オマエのここでスッゲー満足してたよな。オマエもからだのけ反らせて喜んでたじゃねえか。毎日毎日よう。オマエら、からだの相性だけは抜群だな。しかし、アイツの、ちっせーよなあ。だから、こんな狭いところに入れるんだよ。」
なぜだ⁈
なぜ知っているんだ、加奈子と僕の交わりの場面を。
加奈子がアイツに話すわけない。とすると、どこかにカメラが仕掛けられているのか?
――クマちゃん!
僕が大きなクマちゃんにカメラを仕掛けたように、アイツもちっちゃなクマちゃんにカメラを仕掛けていたのか。そういえばちっちゃいクマちゃんの鼻の形が変だった。大きな鼻の真ん中に水膨れができたような変なデザインになっていた。あれってマイクロカメラじゃないのか? そこにカメラが仕掛けてあることを加奈子は……
――知っている!
だって羽田さんのヘアを抜くとき言ってたではないか。
――クマちゃんにだけは見せてあげるからね、羽田さんの花びら……。
そう。加奈子はテディベアの鼻にカメラが仕込まれていることを春澤から教えられ知っていたのだ。春澤に見られていることを承知で僕と抱き合い、羽田さんに脚を開かせたのだ。
――この変態野郎め!
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