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一方丁度ふたりのやり取りが終わった頃、夏目 行人の携帯に着信が入った。
「……」
『あれ、夏目くん？もしもーし』
「なんの用っすか西園センパイ」
『返事ないから不安になったんだけど！一応先輩だからなおい』
「要件をどうぞ」
夏目 行人はイラついていた。
『無視かーい笑笑まあいいや、さっきトイレで田中くんに会ったんだけどさ~彼、相当な鈍チンとみたね、苦労してるでしょ夏目くん』
どんな顔をして話しているのか想像しなくてもわかる。それよりあいつと西園センパイが…？
「わざと接触したんすか？まさか余計なこと言ってないすよね」
『たまたまだよう、ぐーぜんね？余計なことっていうか彼のためになる事っていうかー』
「あんたが言う事は全部余計なことなんすわ。わかったら二度とあいつに関わらないでくださいよ」
通話越しに多少なりとも怒気が伝わってきたが、西園がそんなので怯むはずがない。
『あーあーそんな事言っちゃって！これだから血気盛んな若者は！！わはは！まあいいや、夏目くんにも警告~』
あんたもそう変わらん年齢だろ
「もう切っていいすか」
『だーから警告だっつーの、』
「なん…『 』」
「…あ？」
夏目の眉間に、皺が一つ増えたのだった。
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