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「美梨。」
海に向かっているベンチ。膝枕をしてくれている美梨を見上げて話しかける。
「ん?」
「俺、仕事引退したらここで暮らしたい・・・や、その結婚認めてもらえたらだけど。」
「とっくに認めてもらえてるよ。お父さんが仕組んでくれたことだもの。」
「村長さんが仕組んだって!?」
彼女の言葉の意味が理解できず思わず起き上がる。
「正確にはお父さんとボスね。ボスが私の実家に泊まったことがあったの。私があなたのことが好きでどうしてもバレンタインにこの島で告白したいって話をしたら、何の変哲もないこの島を不思議な島っていうことにして撮影に来てもらおうってことになったの。」
「何の変哲もって・・・皆若いじゃないか。それにキスも・・・。」
「皆見た目通りの年齢よ。身分証は撮影用のニセ物。」
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