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旅の終わり。親友との再会
……着いた。ボクとノワールは噴水と薔薇園で囲まれた家の前にいた。変わらないな。
チャイムを押さずにウロウロしてたら変に思われる。
ピンポーーン。ピンポーーン。続いてパタパタとかけてくる足音。
「っはい。どなたでしょうか?」
「っこんにちは。アールグレイ、です」
「えっ?アールグレイちゃん?!」
「うん。帰ってきたよ。ラワーレ」
「ニャーオ」
「おかえりなさい。手紙に書いてあった通りだね」
1週間前。ラワーレに出した手紙。良かった。着いてたんだ…。
ボクと向かい合うラワーレは腰まで伸ばしたラベンダー色の髪とアンバーの瞳を瞬かせながら一冊の本を手にして立っていた。
これからボクは彼女に語って聞かせるのだろう。ボクが旅してきた4年間の全てをーーー。
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