31、エピローグ

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「落ち着いたか?」 「はい。何も問題ないですね」 「問題ない……。まぁ、問題ではないか」 「何が言いたいんですか?」 「いや、別に?」 「その含みのある言い方。淡さんいやらしいですよ」 「そんな事ないだろ。いやらしいのは桜の彼氏さんの方だろう?」 「……黙秘します」 「ま、頑張れ」 「他人事ですね」 「実際、他人事だしな」 「ですけど……」 「その話は置いといて。雅の件だけど」 「何かありました?」 「一応、オレの口から桜に伝えておく」 淡さんからの話は、雅と翔太の事だった。 あの二人は離婚したらしい。 沖縄での件が発端になったとの事だった。 全ての元凶は翔太だった。 浮気も何もかも。 雅に悪い所が無いとは言い切れないけど、翔太に騙されていた被害者と一応認定されたんだってさ。 私からしたらどっちもどっちだけどね。 雅は競技には復帰せず、物産の子会社で事務員として働いているらしい。 そして翔太は会社内でも立場を無くし、降格の上、左遷されたんだって。 「桜からすれば、どうでもいい話かもしれないけど、一応な」 「そうですね。ホントどうでもいい話ですね」 「そういう事だから、誰かに何かを言われても」 「もう、その話はスルーしますから」 「そうしろ。そうしろ。それと、オレ結婚するから」
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