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「ばかじゃない。
ちづるは変わろうとしたんだ。
だから……ちづるから俺は近い存在であり、ちづるを遠くからみる存在でもありたかったんだよ」
近くて遠い存在?
今、大輔さん大事な事言った。
「あ、足長おじさんってさ……」
私気づいちゃった……かも……。
「……何も言うな、ちづる」
大輔さんはくるっと反対向いて顔を隠した。
「ありがとう、大輔さん」
わかりやすいです、大輔さん……。
「バレてるじゃないか、大輔。
まぁ、俺はいつかちづるちゃん気づくって思ってたがな。
大輔、不器用だからな~」
大輔さんの背中をツンツンとつつく匠さん。
これで確信が持てたわ。
足長おじさんの正体。
貴方だったのね、大輔さん。
「大輔さんは大輔さんのままでいいんだよ!」
不器用でも何でもいいの。
だって……。
大輔さんは大輔さんだから……。
私の中の王子様だから……。
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