<心の中で高らかに法螺貝を鳴らす>

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<心の中で高らかに法螺貝を鳴らす>

もうすぐヤリオがスッキリ爽快happy♡happyと帰ってくるだろう。 ようやく花畑クズ野郎とはおさらばだ。 三ヶ月 たかが三ヶ月 されど三ヶ月 やっと三ヶ月 準備を重ねた甲斐があってタップリの証拠でタップリ搾り取ってドップリ地獄に落としてやろうじゃないの。 ピロン 「マンションの前」 義兄からのたった一言のライン さーて 一発、狼煙を上げてやろうじゃないの そして、明日には勝鬨を上げてやる。 カチャ ドアが開く音がする。 時間はもう深夜の12時をちょい過ぎているので午前様ね。 「おかえり」 少し焦り顔のヤリオ 「ただいま、先に寝ていて良かったのに」 「やっぱり、お疲れ様の旦那様をお迎えしようと思って。シャングリラホテルでのセクササイズでお疲れでしょ。タップリ腰を使うんですもんね」 石 石になっている 「ねえ、座って話をしましょう」 ダイニングの椅子を引いて、指を綺麗に揃えた手を椅子に向ける。もちろん、100万ドルの笑顔を向けるとヤリオはいきなり床に額付(ぬかづ)き美しい土下座をやってのけた。 「ごめん、遊びなんだ。もう、しない」 ヤリオの後頭部を見るとつむじが見えた。 右巻きで一つ。 そういえば、私は二つある。 それは今は重要じゃないか。 「遊びなら不倫はOKって事?その遊びはいつ止める予定だった?私が気付かなきゃいつまでもやってたんでしょ。安い土下座はいいから座ってくれる」 ヤリオはゆっくりと立ち上がると椅子に座った。 「あの・・・」 「ああ、安心して離婚するから」 あああああああああ 急に叫びながらテーブルに顔を擦り付け始める 「ごめん、本当にごめん、離婚したくない。離婚しないでください」 「いや、離婚の一択しかねえわ」 「へ?」 私の荒い言葉に口を開けてポカンとする。 普段は大人として汚い言葉を使うことはなかったけど、クソ野郎ににクソな言葉がちょうどいいし、その口にシモネタネギもとい、下仁田ネギをねじ込んでやりたいわ。 テーブルの上には封筒とタブレット、スマホに見えにくいところにボイスレコーダーを置いてある。そのうちの封筒から緑の縁取りの用紙を取り出してテーブルに置く。 「私の分は書いてあるから、あとはあんたね。あっもちろん慰謝料は払ってもらうから」 目の前に広げた緑の縁取りのある紙をボーゼンと見つめるクソ野郎はなぜか手が小刻みに震え出すした。 「嫌だ・・・離婚したくない」 「え?何で?慰謝料を払うのが嫌なわけ?どんだけゲスいの?自分は部下とせっせとセッ◯スしてポイント貯めて楽しく気持ちよくベッドで腰振りダンスしてるのに?」 私の流れるようなお言葉に目を見開いて聞き入っているゲス野郎。 そうクソ野郎からの昇格でゲス野郎だ。 「ちが・・慰謝料を払いたく無いとかじゃなくて、いや、慰謝料は払うから離婚はしたく無い。しいちゃんが好きだから。ヤリコのことは好きじゃない。だから、考え直してくれ。謝る、本当にごめん。もうしない、会わない」 「いやいや、会わないってゲスオの部下でしょ、会社でラブラブし放題じゃん」 「へ?ゲスオって何?てか、なんで知ってるの?」 「ヤリコちゃん、会社の部下でしょ、SNSでめっちゃ匂わせしてるし。全部調べ済みだから」 ひゅっ ゲスオの喉がなる。 「絶対に、ちゃんと別れる。もう会わないだから離婚は考え直して。慰謝料も払うし、お小遣いも減らしてくれていい、スマホも見せるしGPSもつけていいから」 てか、慰謝料は貰うし、スマホはタブレットに同期済みだし、GPSアプリも非表示でDL済みだし、でもまぁ 「私の質問に全て答えてくれるなら“考えて”もいいよ」 「何でも答える」 「じゃあ、今日は何発したの?」
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