彼にとっての成功

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 博士がまた何かよくわからない発明をした。で、いつものごとく私を実験台として押し付けてきた。いい加減慣れたからいいけど。  今度作ったのは飲んで寝るだけで痩せられる薬らしい。いや、それ絶対やばい薬じゃないの。 「大丈夫だ、体に害はない」  博士はそう言ってたけど、本当に大丈夫なのだろうか。  私は家に帰るや薬とにらめっこ。こんなんで本当に痩せられるのかしら。  でもまあ最近家にある服を着るのが少しきつくなってきたと思ってたし、ちょうど良いかもしれない。 「まあ大丈夫でしょ」  夕食を済ませたあと、思いきって薬を飲んでみた。特に何も感じない。寝よう。  翌朝、早速体重を測ってみた。効果は抜群だったようだ。ただある問題が残った。 「今度は服が大きすぎるわ」  鏡を見るとそこには小学生くらいの女の子が映っていた。
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