友人Fの本懐3 - 卒業の夜に -

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誰も何も喋らない。 そんな静かな部屋だった。 「ノリ子さんって引っ越したやろ」 とカズミ先輩に訊いた。 カズミ先輩は無言で頷く。 「同じ団地やけど、広い部屋が空いたからって、去年の年末に引っ越してん」 Fはそれを聞いて頷いた。 「ノリ子さんに憑いてたのはその家に居った霊やな…」 Fはテーブルの上のお茶を取り、飲んでいた。 「しかも一人やないな…。俺がわかるだけでも三人…」 私は、俯いて目を強く閉じた。 私もFと同じ様に三人を感じていた。 しかもそのうちの二人は子供…。
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