特別な日の奇跡

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≪設定≫ 同じ会社の先輩後輩 先輩:一見クールだが、実は情熱的。    自分の感情を素直に認められない 後輩:大型犬タイプ。自分の感情に素直。    一途で強引なところがある 【】SE ()登場人物の動作行動 ○○後輩の名前 *・゜゚・*:.。..。.・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.・*:.。. 二人:付き合って初めての俺(○○)の誕生日、    先輩(俺)は残業を選んだ。 後輩:『先輩…今日残業するんですか?』 先輩:「うん、するよ。     どうしてもこれ今日中に仕上げとかないと、     明日からの予定狂うし、     いつ飛び込みの案件入るかわかんねぇし。     なに?なんか相談でもあんの?」 後輩:『え…相談はないですけど…     今日、何の日かわかってます?』 先輩:「ああ…そういえばお前の誕生日だっけ?」 後輩:『ちゃんと、わかってるんじゃないですか!』 先輩:「だからなに?」 後輩:『だから何って!それ、酷くないですか?     先輩と俺って付き合ってるんですよね?』 先輩:「うん」 後輩:『じゃあ、誕生日、     祝ってくれてもよくないですか?』 先輩:「お前はガキか…     また尻尾垂らして落ち込んでる」 後輩:『当たり前じゃないですか!!』 先輩:「おまぇ…声、でかい。あーもぉ!     週末にちゃんと祝ってやるから、     さっさと帰れ。お前いると仕事になんねぇわ」 後輩:『…………………』 【チャイムのSE/数回】 後輩:『はい?え?先輩?何で?』 先輩:「何でって…お前が言ったんだろ、     誕生日だから祝えって」 後輩:『言ったけど…え?え?』 先輩:「いいから、とにかく開けろよ。寒い!」 後輩:『あ!はい!』 【ドア開閉のSE】 後輩:『先輩…どうしたんですか?』 先輩:「は?お前…ふざけてんの?」 後輩:『いや…だって…』 先輩:「仕事急いで片付けて     日付変わるまでに来てやった俺に     なにその言いぐさ。喧嘩売ってんのかよ。     ほら、ケーキ。急がないと日付変わるって」 後輩:『はい!』 先輩:「うっわー尻尾」 後輩:『だって! こんなサプライズ   嬉しいに決まってるでしょ!!     先輩、早くあがって!!』 先輩:「お前超うぜぇ(笑)」 後輩:『あ!ロウソクついてる』 先輩:「せっかくだし点けようぜ」 後輩:『あ、でもライター無いかも』 先輩:「ほら。そうだと思ってコンビニで買ってきた。     点けてやるから、電気消して?」 後輩:『うっわーマジ嬉しいかも』 先輩:「ほら…消せよ」 後輩:『え?歌ってくれないんですか?     ♪ハッピーバースデーって』 先輩:「お前ねぇ…」 後輩:『えー!?だって…』 先輩:「………あーもぉわかったから!尻尾振れよ!     ( HAPPY BIRTHDAY TO YOU 歌ってね )     おめでとう!」 後輩:『 (ロウソク消して)     先輩、ありがとうございます!!マジ嬉しい』 先輩:「なんとか間に合ってよかった」 後輩:『俺、マジ諦めてて。ふて寝してました。     LINEも既読スルーばっかで、     全然反応無いし』 先輩:「当たり前だろ。     こっちは必死で仕事片付けてんのに。     既読にしてやっただけでも     ありがたいって思え!」 後輩:『え?じゃあ、最初からそのつもりで?』 先輩:「いや…最初からではないけど…」 後輩:『ああ…(苦笑)』 先輩:「お前が尻尾下げて帰るの見て、     さすがに可愛そうになっただけだからな!」 後輩:『何でもいいですよ、理由なんて。     先輩が来てくれたって事には     変わり無いんですから!すっげ嬉しい』 先輩:「でも、プレゼント思い付かなくて…     なんか欲しいものある?     週末買ってやるけど?」 後輩:『欲しいもの?』 先輩:「うん」 後輩:『……先輩』 先輩:「は?俺?お前…今さらなにいってんの?     ちゃんと付き合ってんじゃん」 後輩:『そうだけど…』 先輩:「なに?」 後輩:『ほんとにわかってないんですか?』 先輩:「………」 後輩:『その沈黙、わかってるんですよね?』 先輩:「勝手な解釈するな!」 後輩:『じゃあ、なんの沈黙なんですか、それ。     わかってますよね?     俺が先輩のこと欲しいって言ってる意味』 先輩:「………………」 後輩:『週末に、先輩を俺にください』 先輩:「………………」 後輩:『嫌なら黙ってないで、     今、はっきり言ってください。     じゃないとOKだって受けとりますよ?』 先輩:「…わかった。     ただし、その日だけ、だからな!」 後輩:『わかってますよ』 先輩:「で?なに、すればいい?」 後輩:『それ、俺に聞きます?     プレゼントなんですから、     先輩が考えてくださいよ、自分で』 先輩:「お前!!」 後輩:『今さらやめるなんて     酷い事言わないでくださいよね?』 先輩:「チッ(舌打ち)お前、セックスの事になると、     ほんと半端ねぇわ」 後輩:『えー?心外だなそれ。俺優しくないですか?』 先輩:「は?どこが?散々好きに抱くくせに。     俺の体の事考えてくれたことあんのかよ」 後輩:『考えてますよ!だから、いっぱい抱いて、     俺なしじゃダメなように…     (頭叩かれ) ぃって!!』 先輩:「バカかお前」 後輩:『えー?酷いじゃないですか、先輩!』 先輩:「お前がバカなこと言うからだろ!!」 後輩:『だって、先輩だって“もっと…”って     ねだるじゃないですか!!』 先輩:「は?俺じゃねぇし」 後輩:『俺じゃねぇしって…     じゃあ誰なんですか、それ』 先輩:「知るか!帰る!     お前といたらそう言う話ばっかになって、     そのままなし崩されるの見えてるし!!」 後輩:『ほらー!先輩の方が酷いじゃないですか!!     って…帰すわけないでしょ!!』 (帰ろうとするのを捕まえてハグ) 先輩:「ああ、もぉ!!離せって!!」 後輩:『嫌です!!   セックスどころかキスさえしてないのに、     帰すわけないでしょ!!』 先輩:「うっせっ!!」 (泣きそうな声で) 後輩:『先輩…もう少し一緒にいてください、     お願いだから』 後輩:『先輩…キスも、ダメですか?』 先輩:「ダメ。お前のキスエロいから」 後輩:『誕生日、なんですよ?俺』 先輩:「昨日な。終わっただろ?」 後輩:『あ、酷でぇ……』 先輩:「尻尾垂れてる。     俺が来てやったの嬉しくねぇの?」 後輩:『嬉しいですよ、     そんなの決まってるじゃないですか!!』 先輩:「じゃあ、尻尾振れよ………(キス)」 後輩:『!!』 ~~以下省略可~~ 後輩:この人は………(溜め息)    俺を、俺の心を掴んで離さない。    先輩なしでいられないのは俺の方。    いつか伝えてもいいですか?    “愛してる”の言葉と一緒に。 先輩:もう○○なしでいられない自分を    素直に認めるのが怖い。    だから…冷たくあしらって、セーブする。    ほんとはもっと欲しい、離れたくない、足りない…。    伝えれば簡単に満たされるのに… 。    いつか俺が伝える日まで、    お前は変わらず待ってくれるのだろうか…?
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