1、転生少女はアラフィフでした

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「お嬢様、こちらはいかがいたしましょうか」 「そうね。こちらの色のリボンがいいわ」 「承知いたしました」 いつもの様に、メイドに髪のリボンを聞かれ、その日の気分で答える。 ドレスとのバランスもあるから、それに合う色を持ってくるんだけど、ぶっちゃけどっちでもいい。 私の身体は14歳。 少女から女性へと変わる変化真っ最中の身体なんだ。 エリザベス・コノイー、これが今の私の名前。 コノイー家は伯爵家の中でも比較的上層に位置している。 先々代が、商人の如く才があり、手広い商いを行い、今では爵位に見合わない程の財産があるんだけど、現当主であり父でもあるアルフ・コノイーがちょっとポンコツなのが心配の種ではある。 母のクロエ・コノイーは社交性に優れ、日々美容と交友に精を出している。 コノイー家の跡取りである、長男のジャレッド・コノイーは22歳で父の元で勉強中。 長女のフランシーヌ・コノイーは17歳で上級学園の2年生。 他にも兄弟がいるけど、母親が違うからなのか、交流はあまりない。 この世界は中世のヨーロッパを思い出させる。 王様が一番で、貴族がいて平民がいる。 そして何より魔法がある世界。 そのお陰で生活は豊かで、快適なんだ。
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