キスは突然に②

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「三好!お前やっぱスタイルいいな。そのドレス、すげーよく似合ってる。……あ、"可愛い"よ?」 …うん、今日も平常運転だな。 しかし、"似合ってる"という褒め言葉を、ニヤニヤしながらわざわざ"可愛い"と言い直してくるあたり、やっぱり小憎たらしい…! 「…あえて言い直さなくていいですから!」 今日の私のドレスは、深いブルーの少しタイトめのノースリーブワンピース。 長さは膝がしっかり隠れるくらい。 前見頃がカシュクールになっていて、ウエストよりちょっと上の斜めの位置でリボン結ぶタイプだ。 肩より少し下の長さの髪も、今日は美容院で逆毛を立ててアップスタイルにしてもらっている。 あはは!と面白そうに笑う部長の横で、向井もニヤリと笑って「綺麗じゃん、中身はオヤジなのに」なんて言うもんだから、おい!とその肩を叩く。 どうやらうちのイケメンたちは素直に人を褒められないらしい。 言うだけ言って満足したのか、じゃ、また後でな、とイケメン2人は他の企画部メンバーが集まる所へ戻って行った。
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