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親友の悠介とともに、東日本大震災で命を落とした大学生の貴史。
二人は、残されたそれぞれの恋人(貴史は美沙紀、悠介は若菜)のことを思いながら、生まれ変わるときを待っていた。
貴史に加えて優しい姉まで失った美沙紀は、傷心の日々を送るが、やがて、同級生と結婚し、子供を宿した。
震災から10年、そのときを待っていた貴史は、美沙紀のお腹の中の命としてよみがえり、美沙紀に姉の帰郷を伝えた。
その目的を果たした貴史は、薄れゆく意識の中で、美沙紀の幸せを祈った。
それから十数年が経った……
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