▶︎75kg brandy cream -高木晴希side-

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桜の花びらに見惚れている佐藤の横顔を見て、ピンク色に染まる桜みたいな頬に触れたくなった。 この瞬間を切り取り、自分だけのものにして、しまっておきたいー・・・。 感情が抑えられず最後にしたキスで、嫌われる寸前に陥ったことにはかなり焦った。 (会いたい、佐藤に) 今日はドルチェにいるだろうか。ただ、天宮と会うことは正直気まずい。俺は閉店間際、天宮に宣戦布告したからだ。 天宮に腕を組み、凄まれながら言われた最後の台詞は忘れられない。 「お前がきっちり他の女を切って、佐藤を傷つけないというなら阻止はしない。ただな、それができずに佐藤を泣かしたときは、俺はお前を許さない」 俺を殺しにかかるような目つきで、苦笑してしまった。佐藤をあんなに愛している、ケーキ作りの天才がライバル。手強い相手に背筋が伸びる。 「私が痩せたら、本気の、恋愛対象に、見てくれますかぁー」 佐藤と飲んだあの日、酔いながら佐藤が言った台詞を聞いて、心拍数が跳ね上がった。
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