序章

2/2
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/642ページ
マッタリシティで生まれ育ったわたし、ミル・クーティ。 半獣人だったわたしは家族と一緒に過ごすことも無く、神官様に引き取られた。 神官見習いとして、修行をする日々。 同い年のアルグ・レイティと共に修行に明け暮れていたある日の夜、わたしは不思議な夢を見た。 世界が崩壊する夢だ。 この村も街の人も、何もかもが生々しく映し出されたその夢のことをわたしは神官様に話した。 すると神官様はその夢のことを禁句とし、わたしを神殿に閉じ込めた。 引きこもりとなって数年が過ぎたある日、恐ろしい地震によってわたしは村の外に流れ着いた。 人竜族のブレン・D師匠に拾われたわたしは、生き抜くために剣の腕を磨く。 どこなのかも分からない山の奥、故郷に帰ることを夢みて。 しかし、運命のイタズラはブレン師匠とも別れを切り出した。 魔物の襲来だ。 襲撃の中、手傷を負ったブレン師匠がわたしを逃がしてくれた。 わたしはひたすら走り気がつけばレイストンという街の門の外で倒れていた。 そこの街の宿屋 月夜の輝石 で出会った、エルフのルシフェルさん、夢魔の水無月とパーティを組んで冒険者としての人生がスタートした。 初の冒険で人造人間のスピネルさんが合流しての四人旅。 その後後輩冒険者、赤潮のシュリンプさんとも仲良くなって今は充実した日々を送っている。 もちろんマッタリシティのみんなや、ブレン師匠のことを忘れたことはないけどね。 さぁ、今日はどんな冒険と巡り会うのかな?
/642ページ

最初のコメントを投稿しよう!