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「1回で済んだんですか。よかったですね」
ウェルが話を聞いた感想だった。
サキはウィルに対して、フッと笑う。
「今日のところはなんだから、別の日に何度か誘いがきたよ。誘いが来なくなったのは私が着拒したからか、電話番号を変えたから」
「なんで、すぐに着拒しなかったの?」
サキが聞く。
「新しく電話番号にしたから、教えてないと思ったら、知っていたことにびっくり。えっ、なんでと思った。あと、がっかりもした」
一人用のソファに柑太は寝転ぶ。
片方のアームを枕にして、もう片方のアームは足をクロスしてかけた。
寝ソファではなく、一人分座れるだけで無理に狭いソファを寝ている。
サキはよくそんな狭いソファで寝れるねとは思った。
「過去の話をしたら、不貞るわ」
柑太は自分の頬を叩き。
「まぁ、とにかく。宗教を勧誘するところじゃないからどうにかしないと」
「はやくしてくだい」
サキが柑太のことを睨みつける。
「もう、受けたことはコンピューターにて紙にまとめて印刷したから、後はよろしく」
狭いソファで寝そべっている下から、ぐちゃぐちゃになった何かを書かれている紙をサキに渡す。
サキは不機嫌そうに受け取り、出ていく。
この野郎とサキは言ったような言ってないような。
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