28人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
私は北海道にいる
最近、へんな夢をよく見る。
眠りが浅いのだろう。
ちゃんと寝る前にストレッチやヨガをすれば睡眠の質がかなり良くなるのは経験済み。(でも時々面倒くさい)
とにかく早く寝たいので、ついついたった3分のストレッチでさえ出来てない。
今夜はやろう!と決意。
念入りにストレッチとヨガをして(5分だけど)
夢を見ずに熟睡!
スッキリした朝だ.....とはならなかった。
夜中の1時から6時の間に、着信が12件、留守電10件!
これは母だな(父は最近3回くらいであきらめる)
きっとアレだな。あれだ。(なんやねん)
「お父さんが、夜中にツツジの剪定をするって言って庭にでてたの!やっと家の中に連れ戻して.....靴も廊下に脱ぎ散らかしてるし。」(やっぱアレだった。)
数日前に頼まれてツツジの花芽をとったが、上の方がとれずになんとなく中途半端な見た目で終わったのだ(身長150㎝だから脚立使っても限界)
「上の方は花芽がとれなかったけど、だいぶ取れたからいいよね。」と父に言った時、微妙な反応だったなとは感じてた。
1時間もやったのに、「仕上がりに満足してませんけど」的な顔だった。
「お母さん、もう疲れた....(涙)」(そりゃそうだ)
「ご苦労様。8時にはヘルパーさん来るからまた困ったら相談してね。」(相談されても困るやろうけど)
とりあえず、ケアマネさんにメール。
「たぶん剪定に納得するまで終わらないと思うので、すぐに来てくれる植木屋さんをさがします。またやろうとしてたらそう言ってください。」
ケアマネさんから、
「確かに昨日お会いした時もツツジの花芽のことばかり言っておられました。」(花芽の呪いだ)
そして、ヘルパーさんの報告で、
「脚立が庭に出てました」(マジ⁈)
脚立は、狭い裏庭の狭い倉庫の奥にある。
出すのに私でもひと苦労だ。
おそろしい。
呪いにかかると普段出来ないことができてしまう。
先日、
「カーテン洗って欲しいんやけど。」
とコインランドリーが終わった時に言い出した。
「洗濯終わったからまた今度ね。」
「カーテンくらいすぐ洗えるやろ。洗った方がいいと思うんや。お母さんでも出来ると思うけどやらへんのや。」(暇なお前がやれ)
父は、家事は女性がやるものという認識100%の人だ。(今なら結婚できへんで。)
「お父さんが、カーテン外してくれたら洗うけど。」
「腰が痛いから無理や。」
と、言ってた父が倉庫から脚立をかついで庭に。(母もきっと止めれず支えてただろう。カオスだ。)
その日、私は午前だけ仕事。
急いで植木屋をちょっと探したが、たくさんありすぎてわからない。
値段もあとでふっかけられないようにしないといけないし新しいところは決断できない。
出勤の時間だ。
結局、そのまま放置。
仕事から帰り、パートナーから
「今から実家行く?」
「行かへん。私は今北海道にいるから行けないからね。」
長年の介護でそう思うことにした。
駆けつけられないことはない。
でも、剪定が無事に終わったら安心できるわけではない。
またすぐに、別の呪いにかかるかもしれない。
キリがないのだ。
だから、駆けつけられない遠くにいる設定。
脚立から落ちるかもしれない。
止めようとする母がケガするかもしれない。
「かもしれない」に振り回されない。
車で駆けつけられないように、早めにビールを飲むか....。
そんなことでええんか!と言う目?
最初のコメントを投稿しよう!