体育祭が始まるお

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~如月湊side~ 一通りの色塗りは終わり俺は寮に戻った。 「おかえり…」 部屋に入るなり雪にひしっと抱きつかれる。 「ん、いい子にしてた?」 と笑って自分より高い頭を撫でるとうなずく。 そんな雪が、いつも俺に抱きついて擦り寄って来る裕と重なる。 「…雪ってさ~」 「?」 祐となんかあったりしない? とは、聞けない。前から思ってたのだがぶつかり合いこそしないがなんか冷戦が起きてるような感じがした。こいつらが八会わせるとなんか怖い、空気が凍るかんじ。まじで辛くて泣ける。 「やっぱなんでもない」 そう言って俺は首を振った。 「………ん、ごはん。ど、する」 「作るのめんどいし食堂行こ」 こくりと頷いた雪と二人で食堂へ向かい、いつも通り注文して食べ始めた。 「雪、一口ちょーだい」 と隣に座ってる雪に一口ねだる。隣の芝生は青く見えるって言うじゃんね?ハンバーグすっごいうまそお。 「ん…」 と俺にしこたま甘い雪はフォークに刺して俺の口元に運ぶ。俺はそれを口に入れた。なんとも美味しい。 「あんがと」 俺がそう言うと言うと雪も嬉しそうに笑った。周りは何人か倒れたが、まあ気にしない。 すると、 「みーいちゃんっ♡」 と声がして後ろから何か重さを感じた。 「…ようちゃん」 「んふふ、愛しのようちゃんですよ♡」 そうニコニコ笑って頬を擦り付けて来る。 「ご飯中なんだから危ない」 と俺は抱きついて来る手をのけた。 「ちぇー、みーちゃん冷たぁい」 そう笑って離れ、飯を頼んで少しして俺の隣に座ってきた。なんでさも当たり前の様に隣に座ってんのこの人。 「みーちゃんもぐもぐ可愛い」 義兄と同じような事を言う。二人はあれだ、喧嘩するほど仲が良いみたいな感じ? 「写真撮っていい?」 「いいって言うわけないよね」 「おっけー撮るね~」 やばいこの人話通じない。ようちゃんとの他愛もない話を10分ほどして、雪と部屋に戻ったのだった。 結局、ようちゃんにも一口ねだったのは恥ずかしいから秘密。
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