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「そんなときはオレをよべ!」
「キャー!カイザーっ!!」
ポーズを決めた4歳の孝真に妻の早紀が黄色い声援を送るのをソファーの上からただ見つめる。
は?アホらしい。
鼻で笑うと何かを感じ取ったらしい孝真はこっちに鋭い目を向けてきた。
あいつ、いっちょ前にあんな目をしやがって……。
「パパドルガー、かくごっ!!」
手に持つピストルをこっちに向ける孝真。
「は?パパギドスじゃねぇのかよ」
「それは前の怪人よ」
そんなんどうでもよくね?
笑う早紀を見ながら、よく相手するな。と思っていると、ガンッと思いっきり首に衝撃が走った。
「痛っ!!」
ソファーに突っ伏してしまった俺は首から肩にかけて乗ってきた孝真に目をやる。
孝真が遠慮することなくそこで飛び跳ねるせいでさすがに痛いしキツかった。
「お前!調子に乗んなよっ!!」
無理矢理起き上がってその脇腹をくすぐると、孝真は身を捩って笑いながらソファーから転がり落ちる。
「あ、大丈夫か!?」
やり過ぎたと心配したのに、
「くらえ!」
孝真は手加減なしで俺の頭に頭突きをしてきた。
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