聖なる日 ③

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聖なる日 ③

僕たちの車は、順調に江ノ島へ 日中は、上着がいらないような暖かさで 益々テンションが上がりそう 江ノ島に着き近くの駐車場に車を停め 納品の段ボールを持とうとすると 慶太が横から拐うように持つ 「ね、僕持てるんだけど?車にキーしなよ」 そう言いながら振り向くと ━ガチッ━ 車のキーがかかる 「ん?スマートキーだから平気」 ああ、そうだった いつも林業組合の古い軽トラや軽ワゴンだったから忘れていた 「ほら、柾の白魚のような指が」 「もう行くよ!」 話を遮りかんの家さんに向かう もう、慶太の話は恥ずかしすぎる 止めないといつまで経っても喋っているから… 僕は、多分変なニヤケ顔で歩いていると思う 「こんにちは、工房 結 でーす」 お店の入口付近から声をかけながら中に入る 「はーい、あ!いらっしゃい!!お待ちしてました」 店長の咲さんの元気な声がした 「ご無沙汰してます。お元気そうですね」 「も~元気、元気。柾さん達は?」 両手を上げ肘を曲げ握りこぶしを作り上下に二~三回動かす なので僕も真似をしながら 「僕らも元気ですよ~」 顔を見合い笑った 「今、お茶持って来るから座って」 「あ、咲さん。納品!!」 「お茶飲みながらしましょ」 咲さんの明るい声が店内に響く 外は、暖かく楽しげな声が響き 店内は、咲さんの明るい声が響く ━ああ、なんだか幸せだな━ って思う一日だな
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