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私に断る理由などなかった
「結様、いちいち断らないでください」
「いつでも…」
私の右手は左の首すじに、左手は右の頬に…
その少し青い瞳に誘われて、そっとキスをした
「蒼…好き」
「結様、私も…」
細くて華奢な彼の体が私の中に吸い込まれていく
私は、長い間こうなる事を望んでいた
彼の体は美しくしなやかで塞ぎがちな目の奥に
少し青い瞳が潤んでいる
私の背中を這う彼の細い指
それを感じるたびに早くなる鼓動
私の体が溶けていく
心臓が騒がしい
蒼の唇が僕を捉える、甘くて気持ちがいい
首筋から背中へ
蒼の右手が僕の右手を捕まえて力を込める
僕の背中に蒼の息づかい
僕の体が溶けていく
心臓が騒がしい
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