第9話『今日から魔界に…行けません?』

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真菜は、みんなの姿を見渡した後に、意を決して言う。 「私、これからも魔界の学校に通ってもいい?」 すると、みんなは一斉に笑顔になった。 特にコランとアイリは大喜びだ。 「当然じゃないか!これからもよろしくな、真菜!!」 「うん。真菜ちゃんと一緒に卒業したい」 レイトは申し訳なさそうに言う。 「さっきは変なこと言ってごめんね。これからも一緒に頑張ろう」 「レイトくん……うん、ありがとう」 そして最後は、やはり魔王が決める。 「この学校に種族の制限はねえ。オレ様が許可する!」 「オラン、すてき……」 魔王の横に寄り添っているアヤメが、惚れ惚れしている。 だが真菜は1つ、気になる事があった。 「でもコランくんは、もう人間界で一人暮らしができなくなるの?」 契約が解除されたのだから、コランはもう人間界では暮らせない。 毎日、一緒にマンションで晩ご飯を食べていたので、やっぱり寂しい。 だが魔王が、そんな不安をかき消すように笑った。 「もう、契約しなくても人間界に行けるんじゃねえか?」 「え!?父ちゃん、どういう事だよ!?」 「さっきの魔法を見ただろ?お前はもう完全に『目覚めた』んだよ」 それを聞いたコランは、ハッとしてレイトの方を向いた。 「レイト!!さっきのアレ!!さっきの道具!!」 「えっ!?あっ、うん、分かった!!」 レイトはズボンのポケットから、リストバンド型の計測器を取り出した。 そして、コランの片腕に巻き付ける。 計測器の画面に表示された数値を、レイトが読み取る。 「血圧、体力は正常……え?魔力と生命力が最大値を振り切ってる…!!」 計測が不可能なほどに、コランの魔力と生命力が強大になっていたのだ。 ここまで生命力が高ければ、人間界で暮らしても問題はない。
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