826人が本棚に入れています
本棚に追加
/185ページ
兄と妹の二組合同の結婚式というあれこれ無茶なお願いは、地元での祖母の顔の広さも味方して、聞き入れてくれる結婚式場が見つかった。
半年の準備期間は長いようでいてあっという間に過ぎていった。
車を使えば意外と近い距離だということもわかり、わたしと吉秋は準備のために何度も祖母宅を訪れて、その度に祖母は喜んでくれたし、わたしの運転技術も向上した。
父と吉秋が縁側で男同士の話をしている後ろ姿を見かけた時は、胸の奥がじんわりと温かくなった。
わたしのことを溺愛し、守り続けてくれる吉秋に甘えるだけでなく、わたしも吉秋のことを支えながら肩を並べて歩いて行こうと思う。
最初のコメントを投稿しよう!