有栖さんと四人のモブたち

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 誰もいない早朝の教室で、四人の男子が机を合わせて会議をしていた。  彼らに名前はない。  しいて言えば、モブO、モブX、モブY、モブZ。  この小説の、誇り高きモブキャラたちである。    そんな彼らが今、ピンチを迎えていた。   「緊急事態だ」   「どうしたモブO?」   「作者が、俺たちの名前を付けようとしているらしい」   「な!? そ、それって……」   「俺たちは……モブキャラでなくなるということだ」   「えええええ!?」    モブOの言葉に、三人は驚く。
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