5人が本棚に入れています
本棚に追加
/310ページ
はじめに
このシリーズは3部作を予定していましたが、納まりそうにありません。
第2部を「戦中編」、第3部を「家族編」、第4部「復興・再会編」とします。
『ジョンブル・ネーデルラント(0”ゼロ”)~始まりの物語~』は「エヴァの物語」として番外編として1冊としました。
こちらは第一次世界大戦中を中心としたエヴァの半生。
エヴァとアルフォンスの出会いが描かれます。
第一部「青春編」を1930年代にしたのは現在と似ていると思ったからでした。
感染症が流行り、世界中で多くの犠牲者が出る。
経済的不況が貧富の差を更に悪化させる。
不安定な世相から、いつ戦争が起きてもおかしくないと思っていました。
本作の構想には4年掛かっています。
まだコロナも戦争の影もない頃です。
歴史(戦争)と恋愛を絡めた大河ドラマを目指していました。
感染症も戦争も個人の力で立ち向かうには限界があります。
”家族や恋人が戦争に行く。”
”戦争に巻き込まれる。”
戦争に翻弄されるとはどういう感じだろう?
祖父母、総祖父母の時代、どうやって戦争をやり過ごしてきたのだろう?
そういった疑問から歴史好きな為、映画やドラマ、本などで自分なりに調べていました。
映画も戦時中は戦争の道具として利用され、映画関係者も多くが巻き込まれました。
戦死した山中貞夫監督。
死刑を免れた山口淑子(李香蘭)。
戦争を経験した方は物凄く苦労した。
小津監督も黒澤明監督も皆作品に戦争を反映させています。
辛く暗い時代を生き延びたからこそ深い作品を作れたのだと思います。
私も今まで戦争を経験していません。
忘れてはならないのが、今の平和は多くの犠牲の上に成り立っているという事。
私は映画を通して戦争の理不尽さと平和の尊さを知り、先人達の思いや無念さに共感できるようになりました。
今では戦争は映画やドラマの世界ではなく現実のものとなってしまいました。
テレビでは連日戦争の模様を伝えていますが、”強制連行”、”集団埋葬”、”焼却炉”だの21世紀になっても80年前と同じ事が起きていて驚愕します。
ドローンや大陸間弾道ミサイルなどテクノロジーは発達しても、100年前と同じような事が繰り返されている。
第三次世界大戦にならない事を願いながら、第二部に平和への願いを込めて行きたいと思います。
2022年6月13日
最初のコメントを投稿しよう!