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真琴を抱いたまま車に向かって歩く仁。その腕の中では、安心したのか真琴が寝息をたて始めた。
「月野さんお疲れのようですね」
「ああ」
「部屋に戻ったらゆっくり休んで下さい」
「そうする」
空港には、迎えの車が待っている。
「おかえりなさいませ」後部座席の扉を開けてくれる運転手。
「ああ。ありがとう」真琴を抱いたまま、そっと乗り込む。春樹は助手席に乗り込んだ。
高級車の静かな車内。車は、城之内リゾート内に入り、ある建物を目指す。
城之内リゾートは、ビーチ沿いの広大な敷地に建設されているため、目の前にはずっと海が広がる素晴らしい景色も魅力のひとつだ。入口ゲート直ぐにはショピングモールやアミューズメント施設があり、その奥にホテルのタワー棟、更に進むとコテージが点在する。
敷地の最奥に一際立派なコテージが建っている。その前に車が止まった。
「真琴、着いたが起きれるか?無理ならこのまま」と言いかけたところで、真琴が目を覚ます。
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