食べる

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2章 爪 これも小学生の頃ですが、いつからか爪を噛む癖が付いたんです。 授業中でも、家でもしょっちゅう爪を噛んでいました。 あれって、噛んでいると爪の伸びが悪くなるんですよね。次第に爪切りをしなくても両手の爪は伸びなくなりました。 あれは、小学5年の夏ですかね。 友達と追いかけっこしていて、石につまずいて転んだんです。 サンダルだったので、右足の親指の爪が剥がれてしまいました。 痛かったですよ、それは。でも、その次に湧いたものがありました。剥がれてめくれあがった爪。 それを、「食べたい」と思ったんです。 指でつまんで、まだくっついている根元からひきちぎって、口に入れました。 かさぶたよりも、血の味が濃かったですね。 血の味をしゃぶりつくして味がなくなってから噛みましたが、噛んでも硬いんです。 仕方ないので、そのまま飲み込みました。
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