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その晩、大魔王が暮らすお城の廊下で、ギガンテスとゴーレムが井戸端会議をしていた。
「あのさぁ、ゴーちゃん。今日、大魔王さまのお母さんが来たらしいよ」
「えぇ~っ、本当?」
「勇者の人を見に来たんだったてさ」
「ふ~ん」
「それと、大魔王さまの秘密のことは知ってたぁ?」
「何のこと?」
「大魔王さまのお父さんは、人間だったんだって!」
「え、えええーっ! 初耳だよ。私に耳はないけど…」
「大魔王さまのお母さんの一目惚れらしいよ」
「なにそれーっ。驚きだね。ロミオとジュリエット?」
「これはゾンちゃんが言っていたから間違いない。ゾンちゃんは不老不死だからさぁ、昔のこともよく知っているんだ」
それから雑談は続き、1時間ほどしゃべった後、話は元に戻る。
「あの勇者の人はどうするのかな? 人間でしょ。大魔王さまのお母さんに狙われちゃうんじゃないの?」
「修羅場にならないと良いね~」
「だね~。平和が一番!」
「みんな仲良くね」
「…」
「どうしたの?」
「あれっ?大魔王さまのお父さんって、今どこで何しているの!?」
「さあ?」
ダイバーシティワールドに新たな謎が生まれたのである。
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