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「朱里の手は、小さいな」
「え?そうかな」
なんて付き合いたてのカップルみたいな会話をしながらここに来たけど、なんか嬉しかった。
「憐と爽、大人しく寝てるといいな」
「どうだろうな」
「今ハルキが見てくれてるから、大丈夫だと思うよ」
真樹はハルキの名前を出した時、「俺さ、この間アイツらに会いに行ったんだ」と言い出した。
「それ、ハルキに聞いたよ」
「そうか。聞いたのか」
「うん。ハルキに、好きな女のこと守りたいなら、てめぇで守りやがれ!って怒鳴られたんでしょ?」
私がそれを話すと、真樹は「なんだ、知ってたのかよ。……でもアイツの言う通りだなって思って、あの時何も言い返せなかったんだ」と私に言った。
「俺って、意外と臆病だったんだなって気付かされて、自分が怖くなったんだ」
「そう、だったんだね」
こうやって私たちが本音をぶつけ合えたのも、全部ハルキのおかげだな。
本当に、ありがとうハルキーーー。
「でももう、大丈夫だから」
「そっか」
真樹とのそういう時間も、愛を紡いでいるみたいで、なんか嬉しかったんだ。 真樹には、内緒だけどね。
「憐と爽、本当にかわいいから、覚悟してね。メロメロになるから」
「そうか。じゃあ、メロメロになっちゃうか」
「本当に、大切な宝物が出来たって感じかな」
「宝物……だな」
これから私たち、四人での生活が始まる。親になった私たちが、これからどんな親になるのか、まだ想像が出来ない。
だけどこれから、憐と爽にたくさんの愛を持って育てていくと決めている。 この子たちを、幸せにするために。
そうだよね、真樹ーーー。
【THE END】
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