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従順な犬になんてなれっこないから、もういいのよ!
やられ損なのは殺したいほどムカツクけど、この前の事は犬 猛犬にでも噛まれたと思って……
「ふぅん、そんな態度取るなら仕方ねぇよな」
「は?今度は、な、に⋯⋯⋯⋯¢£%#&□△◆■!?」
私は声にならない声で叫んでしまう。
だって、アキラがこっちに向けて来た画面には、あの写真が表示されていたから。
そうだった!
私は写真の為に、犬になれるなれないなんて言ってられないんだった!
「や、やめっ⋯⋯っ!!」
慌てふためきながらアキラが持つそのスマホに手を伸ばす。
でも長身のアキラはヒョイッと私の手の届かない高さまで持ち上げ、見下ろしクスクスと笑う。
「ちょっと!み、見える!見えるからーーーー!!」
小声で叫んでジャンプすると腹を抱えて笑われる。
こんな、人が通るような廊下で、あんた何してんのよ!!
誰かに見られたらどうしてくれんのよーー!!
遠くからだけど、不思議そうに見られてるし!
マジで鬼だ!
鬼鬼鬼鬼ーーーー!!
「分かった、分かったから!買ってくるから止めてー!」
なんで一瞬でも忘れてたんだろ。
絶対にあの写真を誰かに見られるなんて無理なのに。
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