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第2話 兄との以前は
双子とは言え、二卵性だから外見もあまり似ていなかった。
だから、優劣なども……からかいついでに色々と言われたものだ。勉学側でも、秀司には劣っていた。それなのに……高校は裕司と同じように専門学校に行った。分野はデザイン関連だったが。
(真衣香が生まれたあたりに……ちょっとだけ協力はしたけど)
それもほんの一時期で、今のような関係にはなれていなかった。
それが……怜と出会い、心にゆとりが持てたお陰もあり。少しずつだが……兄との距離を縮めていこうと思った。結果、今のような関係を築けている。
秀司も秀司で、メアリーという最愛の存在と出会ったお陰もあって……裕司に歩み寄ってくれたと思いたい。
とりあえず、皐月らの祝いの品も決まったので……時間が思ったよりも出来たため、買い出しに行こうと決めた。
今日は怜も早上がりなので、しっかり食べようと考えていると……スーパーに入っただけで、赤とピンクの色が目に飛び込んできた。
「……ああ」
節分も終わって、忘れかけていたが。
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