第1話 兄への依頼

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 なので、皐月らが好きな色合いだけを彼女に聞いてから、秀司に製作を頼むことになったのだ。 「んじゃ、兄貴頼んだ」 「お任せあれ〜。期待以上の仕上がりにしてやる」 「ん」 「シューに任せちゃって大丈夫よー?」  兄に何かを頼む。  こんな簡単なことが、学生時代はまともに出来なかったのが嘘のようだ。  あの頃は、とにかく荒んでいたから……。 (……怜やんと出会って、色々変われた)  ちゃらんぽらんになっていた裕司を変えてくれたのは、本当に怜のお陰だ。感謝してもしきれないし、ずっと大事にしたいと改めて思うのだった。
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