墓場まで持って行く話

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「昔人妻と付き合っててさ、向こうが本気になった時はマジで困ったよ」 でたでた、昔の武勇伝。他人の自慢話ほどつまらないものはないとは思いつつ、(あきら)大作(だいさく)の話の続きが気になった。 「続き聞きたい?」 大作はもったいつける。 そんなの誰でも聞きたい。大作だって話したいに決まっている。 「んで、どーなったのさ」 彬は先を促した。 大作は半笑いで話を続けた。 「もちろん関係は続けたよ。向こうは俺と一緒にいたいわけじゃん。ほぼ俺の言いなりだよね」 人妻を手玉にとって遊んでたというわけか。羨ましすぎる話だ。 「まぁ、そのせいで今ここにいるわけなんだけど」 大作の半笑いは苦笑いに変わった。
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