寂しがり屋の猫は今日も主人の帰りを待っている

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…怖い夢見た。旭が俺を捨てちゃう夢。真夜中、起きれば隣に旭がいない。 「あ、あさひ…?」 とベッドを降りて旭を探す。涙が出てくる。 「あさひ、あしゃひ…」 1室の部屋のドアから光が漏れてる。 「あ、あさひっ!」 と部屋の前で名前を呼ぶと 「!」 と部屋から旭が出てきた。 「っあさひぃい…!」 と涙ながらにぎゅううと抱きつく。 「…、どうしたの凪?」 と屈んで抱きしめ返して抱っこされる。そしてその部屋から離れる様にさっきまで寝ていた部屋に戻った。 「う”、ぅうぅ”っ…」 と泣きつく。 「怖い夢でも見たの?」 とベッドに下ろされる。 「あさひが、俺のことっ捨てる夢見て…」 「……そんな事しないよ。俺と凪は一生一緒。死んでも愛してるよ」 とおでこにキスをされる。 「ふっぅう…、口にちゅー、して旭っ…」 と言うとすぐに求めていた刺激が来て甘くて、甘くて甘い蕩けるキスをされた。俺が寝るまで旭は一緒にいてくれた。抱きしめられて頭を撫でられながら俺は眠りについたのだった。 「……俺から離れるなんて、許さないよ凪」 と言う旭の声は俺には届かなかった。
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