プロローグ

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プロローグ

 「ん……あれ、ここは……」  「おほんっ……神様を目の前にして居眠りするなんて、良い度胸ですねー」  「んえ……?……あぁはい……すみません……?」  目を醒ますと何故か自分は椅子に座っていて、声のする方を見ると神様と名乗る女性が艶ある緑っぽいサイドテールの髪型に肩出しで露出高めの袖が短い上着やチェック柄ミニスカートなどの服を着た姿で椅子に座っていた。  しかも、足を組みながら髪をクルクルと弄って片目をつむり、唇をへの字に曲げて拗ねた様な表情で俺の方へと不満そうに言い放ってきた。  (神様って全然そう見えないし……というかここどこだ……? 俺何してたっけかな、ああ頭くらくらする……)  そんな事を思いながら今の状況が全く掴めず、わからないので俺がつい辺りを見回していると、  「はいはーい。自分の世界に行かな―い。花梨ちゃんおこだぞー」  「じゅ、ずびらぜぇん……」  突然に花梨と言う名の神様は俺の方へと近付いて俺の両頬を自分の両手で挟み、むにむにっと好き放題弄り倒してきた。  つか全然怒ってる風に見えねえ声色と表情しておいておこだぞーって……イテテ……  (ったく、人の頬をなんだと思ってるんだ。こんなんが神様か……なんかアホなだけで普通の女の子な気がしてならないんだが)  「あれ、嬉しくない? ねーえ、こーんなに可愛い神様の花梨ちゃんからスキンシップされて嬉しくなーい?」  「はあ……」  (いや、まじでアホな神様なのかも。神様て意外とポンコツなのか。俺達は神様のイメージ騙されていたのかもしれないな。もっと神々しいのかと)
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