会計くん！

９

「え。」
開くとそこには土下座した、リー君以外の生徒会役員が…。

僕がリー君によってソファに下ろされても微動だにしない。あっ。僕がソファに座ったことにより、みんなの土下座の後ろ姿が見えていたが、

「リー君？」
「なんですか？」
ニコッと笑う。

スルーですか？みんなが怖いとかじゃなくて、その前にリー君が怖いよ。
「カフェオレを入れてきますね。」
リー君は、そう言うと、事態を呑み込めない僕と、土下座をしている後ろ姿のみんなをちらっと見てキッチンへと向かっていった。

えーと？

リー君の姿がキッチンの方へと向かった瞬間。
サッ。と土下座をしたまま回転して、後ろ姿から正面になった。

土下座しながら回転とは人間を超えた？

練習すれば出来る？
なんて現実逃避したくなる。
多分みんなが顔をあげないのは、僕が視線を怖いと思っているからだろうと感が告げていた。

リー君という安心材料がないと声が出せないよ！