japanese Halloween

こいつが日本の生活に慣れたことに関しては、本当によかったなと思ってる。
向こうの国と日本は割と仲がいいし、ジャパンフェスみたいなのもあるって聞いたことがある。こいつ自身、日本の文化に興味もあって、いろんなことを知ろうとしてくれていた。
でも生活様式なんかは全然違うだろうし、実際戸惑ってる姿も何回も見ていたし、顔がきくのもあって駆け込み寺的に大使館や軍の基地なんかに出入りしたりもしていたし。
それを思えば本当に、今みたいに普通に生活してくれたことにホッとしている。

「母国にはこんなにたくさんの店が一堂に会する、島みたいな店はないからな。映画のセットみたいで最高さ！」

しまいに俺が知らないうちに、地元商店街の広報兼営業として働いていた。いつの間にそんなに商店街の連中と仲良くなったんだと思ったら、なんかの古い映画で商店街の存在を知ったからだそうだ。近所の商店街を訪れて聖地巡礼気分を満喫していたところ、持ち前の人懐っこさが幸いして、すっかり商店街のおっさんおばちゃんのアイドルになったんだそうだ。
広報にせよ営業にせよ、こいつの超得意分野であることに間違いない。
けれど。