女遊び

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女遊び

「別れようぜ」 土曜日の朝。 俺…千夜保は、いい加減ヒマ潰しに飽きた女に合鍵を落とした。 俺は高校3年生への進級前の春休みを目前に控えた高校2年生だ。 「保?私、何かした?昨夜も、あんなに…」 「るっせーな。あんたは俺の暇潰し。それに飽きただけだ」 「酷い!遊びだったのね!?」 女は枕を投げつけてくるが、痛くも痒くもねー。 俺は構わず着てきた制服に着替えると、カバンを担いだ。 そして、玄関へ向かう。 「待ちなさいよ!私が、どれだけ保の事を好きだったか知らない訳じゃないでしょ?!」 「束縛してくる女は嫌いだぜ」 「うっ…」 女が静かになったところで、俺は片手をヒラヒラ振ると、玄関のドアを開けた。 「じゃあな、もう会う事も、ねーだろ」 「今度会ったら、殺してやるー!」 「へいへい」 俺はマンションの通路まで聞こえる女の声を遮断する様に、とっとと部屋を出て玄関のドアを閉める。 中学の時から続けてる女遊び。 今の女で振ったのは何人目だったか、もう覚えてすら、いない。 マンションから出たところで、俺は繁華街に向かって歩き出した。 俺の家…屋敷からは、結構離れている。 屋敷と言うのは、極道の息子の俺にとって、たまに寝泊まりするだけの場所だった。
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