ほんの少しの番外編 『疲れたよ』

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 結構遅い時間になってしまったのに、部屋のチャイムを押すと、あさなはすぐに扉を開けてくれて……思わずギュッとハグをしてしまった。 「何、どうしたの。ていうか、お酒くさいよ」 「飲み会だったからな。あさな……好き」 「え、何。何か嫌なことでもあった?」 「ううん。……好き」  抱きしめる俺の腰に手を当てるあさなが、ゆっくり背中を擦ってくれる。  あさなにするような話題じゃないため、こんなことは言わない。  でも、俺は、あさながいるのにあぁいうことに触れたくない。気持ち悪いって……感じてしまった。
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