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彼への想い
いつからなんだろう……
貴方を好きになったのは……
貴方を想い続けるのが辛くなって自分の想いを打ち明ける事が出来ないのがこんなにも苦しみを伴うものとは正直思っていなかった。
彼の整った優しい顔も勿論好きだったけど、同級生とはとても思えない落ち着いた話し方彼の纏ってる雰囲気に心惹かれた。
どうして相手に言わないかって?
何故なら彼には心の中に想う人が既に居たから……。
私が告白しようと決意する前に彼の気持ちを知ってしまったから。
だから私は彼の気持ちが変わらない限り自分の想いを言わずに私の胸に封印するしか無かったのだ。
友人にも言えないもちろん、 彼本人にも言えない。
どんなに彼の近くに居ても、一人の女性としてじゃなく彼の友人として居ようと思ったんだ。
彼は私の気持ちなんか少しも気づいても居なかった。
彼の片想いを陰ながら応援する積もりで決意してたのにも関わらず誰にも言えない想いを自分の胸だけにしまったままは本当に辛かった。
彼が無邪気に彼女の話をする度に私の心が騒ついた。
そんな日々が流れ季節が変わる頃
大好きな彼の側に居られて、話が出来ても、彼女じゃないただの友人だから何処か物足りなさを感じてるのも自覚してる毎日
二人がもし付き合う事になればスッパリ諦めなきゃならない。
当たり前の事実なのに、私の彼への想いが溢れそうになって。
「ねぇ、佐倉くんひとつ訊いてもいいかな?どうして彼女に告白しないの?」
って思い切って聞いてみたんだ。
「未だ告白するのは早いって思ってる。俺の中では今はそのタイミングじゃ無いと思う」
其れが彼の返事だった。
慎重な彼らしいなぁと思った。
やはり彼女への気持ちは変わらないんだね。
でも、今は告白しなくても、遅かれ早かれその時は必ずやって来る筈。
それも彼のベストタイミングで。
例え今日明日では無くても遠くない未来にその日はやって来るのだ
その時、私は其れに耐えられるだろうかと……
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