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「お父さん、おかえり!!」
「涼晴ただいま。今日は特に元気だな」
笑顔のお父さんは僕と目線が合うようにしゃがんだ。お父さんの隣には、茶色の紙袋が置かれている。
「小さくても涼晴と同じ命だ。しっかりお世話するんだぞ。今日から、涼晴はこの子のパパになるんだからな?責任を持って、ちゃんと育ててあげること。分かったか?」
「うん!一生懸命お世話するよ!」
「よし!」
紙袋をそっと渡してくれる。
揺らさないようにそっと覗くと、小さめのタッパーに入った小さな生き物。
すぐに飼育ケースに入れてあげようと逸る気持ちを抑えて動く。
今は怯えてるはずだから、揺らさないようにそっと歩いて。
抜き足差し足で歩いていると、後ろで父さんのクスクス笑う声が聞こえた。
「涼ちゃん、お父さんに言うことあるでしょ?」
笑顔のお母さんが言う。
「あ!忘れてた!」
慎重に振り返ると、お父さんに向き合う。
「お父さん、レオパードゲッコー、買ってくれて、ありがとうございました!!」
「ふふ、どういたしまして」
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