男女間の思考の相違

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「お店に迷えばいつも私の好きなものでいい、って」 たまには自分の好きなように、自由に決めてくれてもいいのにと思う。 嬉しさに申し訳なさが入り混じる。 無理して合わせてくれる事だけは、どうかしないで欲しかった。 「泉夏が教えてくれる店は外れがない。この通り俺はそういう情報にはいまいち疎いから、凄く助かってるんだ。美味しいところばかりいつもよく探せるなって感心してる」 ゆったりと頭を撫でてくれる手は、いつにも増して心地良かった。 含羞が勝り、普段はなかなか口に出来ないけれど、ちょっぴり気恥ずかしい抱き合いも本当は嫌じゃない。 結構気持ちが良くて、もっとずっとしてて欲しかったりもする。 ぎゅっと抱き締めてくれる腕も。 髪を幾度も梳いてくれる指も。 未だにどきどきせずにはいられないキスも。 彼が自分にしてくれる大好きな事全部を一遍にされて、次第に脳が蕩けてゆく。
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