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買い物中に出会った男
私は藍羽 遼31歳
いつものように金曜日は一週間分の食材を買う為にスーパーへ行く、カートを引いて野菜や肉魚その他諸々を買っていると視線を感じた・・・・・・そっちへ目を向けると男がジッと私を見ていた。
理由はわからないがいやな感じがしなかったので、にっこりと笑うと向こうも笑ってくれた。
笑顔が凄く魅力的で一瞬見惚れた・・・・・・買い物をしてるようだけど籠に入っているのはパンとかレタスの小袋入りとかたいして料理の材料と言えるものではないようだった。
たぶん独身の一人暮らしで食事は簡単に済ませているのだろう・・・・・・赤の他人の食事など気にする必要などないのに少しだけ気になった。
知り合いとか友達なら自分の作った料理をご馳走するのに・・・・・
端正込めて手作りしても結局食べるのは自分一人・・・・・誰かに食べてもらいたい・・・・・そう思っても誰でもいいわけじゃない。
これまで彼女とか友達とかご馳走する機会が全くなかったわけじゃないがどうしても御馳走したいと思えなくて誰かに手料理を振る舞ったことはなかった。
最近はやりの料理男子だと言われればそうかも知れないが、自分は子供のころから料理を作るのが好きだった。
美味しい料理を好きな人に美味しいといって食べてもらいたい・・・・・・それが夢なんて男としてはどうなんだろう、と思うけど誰かに食べてもらいたいとずっと思ってきた。
男の手料理なんて・・・・・そう思われそうなきもした。
だが和食にしてもフランス料理やイタリアンにしても中華にしても板前さんとかコック長とかシェフと呼ばれる人はみんな男だし、男が料理好きで何が悪い・・・・・そう思っている。
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