第4章 家庭教師

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――そう思っていられたのは、勉強開始して10分までだった。 満はあまりのあたしの理解不足に、頭を抱えた。 「お前は本当の馬鹿だなっ!!!! 今まで何を勉強してきたんだよ!!!!」 「仕方ないでしょ!! 大家族で勉強するスペースなんてなかったんだから!!」 逆キレしたあたしを見て、満は大きなため息を吐いた。 「もう駄目だ。 このままじゃ間に合わない。 これから死ぬ気でやるぞ!! 寝れると思うなよ!!!」 そして満のスパルタ指導が始まった。 少しでもウトウトすれば、頬っぺたつねられるし、 同じ問題で二度間違えれば、満お手製の「ハリセン」で、はたかれた。 なんか真剣に作ってるなぁと思ったら、このため!? 痛くはないけどさ? うぅ…酷い。 それでも文句言わず、教わっていたのは、満が真剣に教えてくれたからだった。 満も寝ずに付き合ってくれた。 満がいなかったら、こんなに勉強できなかったと思う。 一緒にいる時間が増えれば増える程、 お互いの距離が縮まっていくのを感じた。
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